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業界・職種研究

フィットネス・スポーツクラブ業界へ転職する|第二新卒が現場職以外の入口を知る【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約18分
フィットネス・スポーツクラブ業界へ転職する|第二新卒が現場職以外の入口を知る【2026年版】

〜インストラクターだけの業界ではありません〜

「運動が好きだから、フィットネス業界へ」

この動機で応募する人は多くいます。ただ、多くの人がインストラクターの仕事しか見ていません。

実際には、店舗の運営、本部の企画、施設の管理といった職種があります。そして、業態によって働き方がまったく違います。

この記事では、業態と職種を整理したうえで、入口を並べます。

1. 結論:押さえるのは3つ

この業界を見るときの3つの視点

業態によって、働き方がまったく違う

収益は会員の継続で決まる

現場職以外の職種がある

②が、この業界の仕事の中心を作っています。

新規の入会より、退会を減らすことのほうが重視される場面が多くあります。

2. 業態の4つの型

同じ「フィットネス」でも、事業が違います。

業態特徴働き方
総合型スポーツクラブプール、スタジオ、マシンを備えるスタッフの人数が多い。シフト制
24時間型ジムマシン中心。スタッフの常駐時間が短い少人数。運営が中心
パーソナルジム1対1の指導指導が中心。予約制
公共施設の受託運営自治体の施設を運営する受託期間がある

2つめが、近年最も店舗数が増えている業態です。

スタッフの業務は指導より運営が中心になります。

業態で変わること

  • 総合型:勤務時間が長い。土日が忙しい
  • 24時間型:スタッフの常駐時間が限られる
  • パーソナル:予約に合わせた勤務。指導の技術が必要
  • 公共受託:受託期間ごとに更新がある

求人票で、どの業態かを必ず確認してください。

業界の変化を知っておく

面接で話す材料になります。

変化何が起きているか
24時間型の拡大少人数で運営する店舗が増えている
パーソナルの広がり1対1の指導を求める層が増えた
健康経営との接点企業向けのサービスが出てきている
施設の老朽化総合型では設備の更新が課題

3つめは、法人向けの営業という職種につながります。

会社が従業員の健康づくりに取り組む動きの中で、法人契約を扱う仕事が生まれています。

3. 店舗職の中身

インストラクターだけではありません。

職種業務資格
運営スタッフ受付、案内、施設の管理不要
インストラクターマシンの指導、プログラムの実施資格があると有利
会員対応入会の案内、退会の相談不要
施設の管理清掃、設備の点検、安全の管理設備系の資格があると有利
店舗の運営管理売上、人員、原価の管理不要

第二新卒が未経験から入りやすいのは、1つめと3つめです。

店長までの道のり

チェーン企業では、流れが設計されていることが多くあります。

段階期間の目安担当すること
スタッフ半年〜1年受付、案内、施設の管理
サブリーダー1〜2年シフトの一部、会員の対応
副店長2〜3年売上の管理、スタッフの育成
店長3年以降店舗の損益、人員配置

店長になると、会員数と売上を見る立場になります。

この経験は、他業種の店舗運営にも移せる材料になります。

4. 本部職の中身

店舗以外の職種もあります。

職種業務の内容
店舗開発新規出店の物件開拓
販売促進入会の施策、広告
プログラム開発提供するレッスンの設計
人事・教育採用、研修の設計
施設・設備マシンの調達、保守の管理

本部職は、店舗を経験してから移ることが一般的です。

いきなり本部で採用される求人は多くありません。

移るための条件

  • 店長までの経験があること
  • 数字を扱った実績があること
  • 社内公募や異動の制度があること

「本部への異動実績はありますか」と面接で聞くと、道があるかが分かります。

5. 収益の仕組み

会員の継続が、事業の中心です。

指標内容
会員数在籍している人数
入会数新しく入った人数
退会数辞めた人数
継続率どのくらい続いているか
客単価会費、オプションの利用

3つめと4つめが、最も重視されます。

入会を増やしても、同じだけ退会すると会員数は増えません。

退会を減らす仕事

  • 来館の頻度が落ちた会員に声をかける
  • 目標の達成を支援する
  • 施設を清潔に保つ

3つめは、退会の理由として上位に来ることが多い項目です。

地味な業務ですが、継続率に直結します。

6. 働き方の実際

サービス業としての性質が出ます。

項目実際
勤務時間シフト制。早番・遅番がある
休日平日が中心。土日は出勤が多い
立ち仕事店舗職は基本的に立ち仕事
転勤エリア内の異動がある企業が多い
繁忙年始と春に入会が集中する

5つめは、この業界の特徴です。

新年と新年度に入会が増え、その時期の対応が集中します。

面接で確かめること

  • 「配属先はどの業態の店舗ですか」
  • 「シフトはどのように決まりますか」
  • 「1店舗あたりの人員は何名ですか」
  • 「本部への異動実績はありますか」

1つめで、働き方のほとんどが決まります。

他業種から入る場合の材料

運動の経験がなくても、書ける材料があります。

  • 接客の経験(飲食、アパレル、ホテル)
  • リピートや継続を意識した経験
  • シフトを組んだ経験
  • 数字の目標を持って働いた経験
  • 施設や設備の管理経験

2つめが、この業界で最も直結します。

「再来率を◯%から△%に上げた」といった数字があれば、そのまま材料になります。

7. 求人票で確かめる7項目

読むべき箇所は決まっています。

項目見るところ
業態総合型、24時間型、パーソナル、公共受託
職種運営、指導、管理のどれか
資格必須か歓迎か
勤務時間早番・遅番の時間帯
年間休日105日か120日かで大きく違う
転勤異動の範囲
キャリアの道店長までの期間、本部への道

5つめは、業態と企業によって差があります。

シフト制の職種では、この数字が働き方を最も正直に示します。

記載がない場合

キャリアの道筋が書かれていない求人は多くあります。

「店長になられた方は、平均で何年目ですか」と聞くと、実態が分かります。

8. 志望動機の作り方

未経験からの応募では、3つを組み立てます。

要素書く内容
なぜこの領域か前職の経験とのつながり
なぜこの業態か総合型かパーソナルかの理由
なぜこの会社か出店の方針、提供しているもの

2つめが最も差がつきます。

「運動が好き」だけだと、多くの応募者と同じになります。会員の継続を支える仕事だという理解を示してください。

例文の骨組み

「前職ではアパレルの販売として、リピートしていただくお客様を増やすことに取り組んでいました。一度の購入ではなく、次に来ていただくために何ができるかを考えていました。フィットネスは、会員の方に続けていただくことが事業の中心だと知り、同じ視点が活きると考えています。御社は24時間型の店舗を増やしていると伺い、運営の設計に関われる環境だと感じています。」

継続や再来を意識した経験と、この業界を選んだ理由がつながる形にしてください。

9. よくある質問

資格がなくても働けますか

働けます。受付、案内、施設の管理、会員対応といった業務は資格なしで担当できます。特に24時間型のジムでは、指導より運営が業務の中心になります。インストラクターを目指す場合も、入社後に資格を取る形が一般的です。

運動が得意でないと難しいですか

職種によります。運営スタッフや会員対応であれば、必ずしも高い運動能力は求められません。ただし、施設や機器の説明をする場面はあるため、基本的な理解は必要です。指導を担当する場合は、資格と実技の水準が問われます。

業態によって、何が変わりますか

働き方が大きく変わります。総合型は勤務時間が長く土日が忙しく、24時間型はスタッフの常駐時間が限られます。パーソナルジムは予約制で指導が中心、公共施設の受託は受託期間ごとの更新があります。求人票で業態を必ず確認してください。

土日は休めますか

多くの店舗は土日に混み合うため、平日が休みになるのが基本です。会員が来やすい時間帯に人員が必要になるためです。生活のリズムが変わるため、シフトの組み方を面接で確認してください。

店舗から本部へ移れますか

企業によります。店長までの経験を積んでから、社内公募や異動で移る形が一般的です。面接で「本部への異動実績はありますか」と聞いてください。実際に移った人がいるかどうかで、道があるかが分かります。

販売職の経験は活きますか

活きます。特に、リピートや継続を意識して動いた経験があれば、そのまま材料になります。フィットネスは会員の継続が事業の中心なので、一度の販売ではなく次につなげる視点が評価されます。数字を使って具体的に書いてください。

転勤はありますか

チェーン企業では、エリア内の店舗異動があることが多くなります。範囲は企業によって違い、市内に限られる場合もあれば、広域の場合もあります。求人票に記載がなければ、面接で「異動の範囲はどのくらいですか」と確認してください。

3年後、どんな選択肢がありますか

店長として店舗を任される道、本部の企画や店舗開発へ移る道、他業種の店舗運営へ移る道があります。会員数と売上を管理した経験は、小売や飲食など他の店舗ビジネスでも評価されます。担当した店舗の規模と数字を記録しておいてください。

10. まとめ:業態と職種を分けて考える

今週やる3つのこと

総合型・24時間型・パーソナルのどれを見るかを決める

継続や再来を意識して動いた経験を、数字を入れて書き出す

求人票で、年間休日と異動の範囲を確認する

この業界は、インストラクターだけの世界ではありません。運営、会員対応、本部の企画といった入口があります。

そして、事業の中心は会員の継続です。そこを理解していることが、志望動機での差になります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。