〜IT営業・SaaS営業・SIer営業として働くあなたへ。エンジニアへの職種転換は、未経験から始める文系の人より“ずっと有利”です。広告営業から職種転換した編集長が、IT営業ならではの3つの強みを武器に変える方法を、学習〜内定の手順つきで解説します〜
本記事について
本記事には、関連する転職エージェント等のアフィリエイトリンクを含みます(景品表示法のステマ規制に基づき冒頭でお知らせします)。掲載するサービス・メソッドは筆者(木戸 悠介)が実際に体験し、独立した判断で評価しています。
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し媒体広告の営業を担当→25歳で第二新卒転職→その後スタートアップに3人目の社員として参画→現在は自分の会社を経営。営業から、より技術・プロダクトに近い営業企画へ職種転換した経験があり、『製品を売る側』から『製品を作る/支える側』へ移るときに何が武器になるかを実体験で語れます。
「毎日システムやSaaSを売っているのに、肝心の“中身”を作れるのは隣のエンジニアだけ」。「商談で技術の話になると、結局エンジニアに頼るしかない」。IT営業をしていると、こんなふうに“作る側”への憧れと焦りを感じる瞬間があります。
そして多くのIT営業がこう思い込んでいます。「エンジニアは理系・経験者の世界。文系営業の自分が今から目指すなんて無理だ」と。でも、これは大きな誤解です。
結論から言うと、IT営業からエンジニアへの転職は、まったくの未経験から始める人より明確に有利です。なぜなら、あなたはすでにIT業界の中にいて、製品・顧客・開発現場の空気を肌で知っているから。足りないのは技術スキルだけで、その他の“土地勘”は最初から持っているのです。
この記事では、IT営業が持つ「3つの強み」を言語化し、それを学習計画・応募書類・面接でどう武器に変えるかを、具体例つきで解説します。読み終わるころには、あなたの営業経験が“遠回り”ではなく“近道”だったと分かるはずです。
1. 結論:IT営業→エンジニアは『業界知識の翻訳』と『学習の証明』で決まる
先に結論です。IT営業からエンジニアへの転職は、次の3つを押さえれば、未経験ハンデを覆して内定が狙えます。
IT営業→エンジニア転職を成功させる3ステップ
① IT営業で得た業界知識・製品理解を“エンジニアの言葉”に翻訳する
② 基礎学習+小さなポートフォリオで「学べる人だ」と証明する
③ 未経験エンジニアに強い転職エージェントで、営業経験を活かせる求人に出会う
技術はこれから学べばいい。重要なのは、「ゼロからの挑戦者」ではなく「業界知識を持った、伸びしろの大きい候補者」として自分を見せることです。
1-1. なぜIT営業は“有利な未経験者”なのか
採用するエンジニアリング組織が未経験者に不安を感じる最大の理由は、「業界やプロダクトを理解できるか」「顧客が見えているか」です。IT営業はその2つを最初からクリアしている。だから同じ未経験でも、IT営業出身者は“立ち上がりが早い人”として歓迎されやすいのです。
もう少し踏み込むと、エンジニア採用の現場では「カルチャーフィット」と「学習意欲」が技術力と同じくらい重視されます。IT営業はチームや顧客と関わりながら成果を出してきた人なので、コミュニケーション面の不安が小さい。技術という1点さえ伸ばせば、総合点で戦える候補者になれるのです。
2. IT営業のエンジニア転職——よくある3つの誤解
誤解①:文系・営業出身だとエンジニアは無理
現場の未経験エンジニア採用では、出身学部より“継続して学べるか”が見られます。文系から活躍しているエンジニアは大勢いますし、IT営業はそもそも理系知識ゼロではなく、製品の仕組みを日々説明してきた人。スタートラインは前のほうです。
誤解②:営業経験はエンジニア転職では無関係
逆です。エンジニアに不足しがちなのは“使う人・買う人の視点”。IT営業はそれを毎日浴びてきました。要件の背景を理解し、顧客課題から逆算して機能を考えられる人は、開発現場でも重宝されます。営業経験は、技術と並ぶもう一つの軸になります。
実際、開発現場では「仕様を決める前に顧客の本当の困りごとを掘る」工程でつまずくチームが少なくありません。そこに、顧客の声を一次情報として持っているIT営業出身者が入ると、議論が一気に前に進みます。技術を学んだあなたの“営業耳”は、開発の質そのものを上げる武器になります。
誤解③:スクールを出ればすぐエンジニアになれる
スクールは学習の手段であって、内定保証ではありません。大事なのは「学んだことを、小さくても形(ポートフォリオ)にして示せるか」。手を動かした証拠があるかどうかで、未経験の評価は大きく変わります。
| 観点 | ただの未経験者 | IT営業出身の未経験者 |
|---|---|---|
| 業界理解 | これから | すでに保有 |
| 製品・技術への土地勘 | ゼロから | 商談で蓄積済み |
| 顧客・要件の視点 | 弱い | 強み |
| 学習の証明 | 必須 | 必須(ここだけ埋める) |
つまりIT営業がやるべきは、右の列の“すでに持っているもの”を言葉にしつつ、最後の『学習の証明』だけを埋める作業です。
3. 私が“売る側”から“作る・支える側”へ動いた話
私自身は純粋なエンジニア転職ではありませんが、広告営業から、より技術・プロダクトに近い営業企画へ職種転換した経験があります。きっかけは、商談のたびに技術仕様の話で立ち止まり、「自分でも分かるようになりたい」と思ったことでした。
独学で製品やデータの仕組みを学び始めると、商談の質が上がり、社内のエンジニアとの会話も噛み合うようになりました。転職活動でこの話をしたとき、面談担当にこう言われました。
エージェント面談の再現
私:「営業出身ですが、もっと作る側・仕組み側に近づきたくて」
担当:「いいですね。営業からそっちに行く人、実は強いんですよ。理由分かりますか?」
私:「……顧客の課題が見えている、とかですか」
担当:「そうです。技術だけの人は“何を作るべきか”で迷う。あなたは現場の課題を知っている。技術さえ足せば、すごく強い人材になります」
この言葉で、私は自分の営業経験を“捨てるもの”ではなく“足し算するもの”として捉え直せました。IT営業からエンジニアを目指すあなたも、まったく同じです。営業で得た顧客理解は、技術を学んだ瞬間に強烈な武器に変わります。
ひとつ補足しておくと、「IT営業から完全に畑違いの分野へ行く」わけではない点も心強い材料です。あなたは今いる業界の中で、立ち位置を“売る人”から“作る・支える人”へずらすだけ。これまで築いた業界人脈や製品知識を捨てずに持ち込めるので、ゼロから別業界に飛び込むより、心理的にも実務的にもハードルが低いのです。
4. IT営業が持つ『3つの強み』を言語化する
ここが本記事の核心です。IT営業がエンジニア転職で持つ3つの強みを、面接で伝わる言葉に翻訳します。
強み①:業界・製品への“土地勘”がある
SaaSやシステムを売る中で、あなたは業界構造・競合・料金モデル・導入の流れを自然に覚えてきました。これは新しくエンジニアになる人が時間をかけて学ぶ部分。「御社の製品が解く課題は理解しています」と言えるIT営業は、立ち上がりの早さで差をつけられます。
強み②:顧客・要件の視点を持っている
エンジニアの世界では「なぜこの機能が必要か」を理解して作れる人が重宝されます。IT営業は顧客の要望や不満を最前線で聞いてきた人。要件の“背景”を語れることは、ただコードを書ける以上の価値になります。
強み③:学び続ける姿勢を“実績”で示せる
IT営業は、製品アップデートや新サービスを絶えずキャッチアップしてきました。これは「学習を継続できる人」という何よりの証拠です。面接では「新製品が出るたびに自分で触って理解し、商談に落とし込んできた」と語れば、エンジニアとしての学習適性の説明になります。
強みを面接で使う“翻訳例”
| IT営業での事実 | エンジニア転職での翻訳 |
|---|---|
| 製品デモや技術説明をしていた | 製品の仕組みを理解し、非エンジニアにも説明できる |
| 顧客の要望を社内開発に共有していた | 要件の背景を捉え、開発に橋渡しできる |
| 新サービスを自分で触って商談化していた | 新しい技術を自走でキャッチアップできる |
このように、営業での出来事は“エンジニアに必要な素養”の証拠として翻訳できます。事実は変えず、語る文脈をエンジニア側に寄せるのがコツです。
この3つの強みは、未経験エンジニアに強い転職エージェントに相談すると、客観的に整理してもらえます。IT未経験からの就職支援に実績のあるウズウズITなら、営業経験を踏まえて「どの強みを前面に出すか」を一緒に組み立ててくれます。
3つの強み・要点
① 業界・製品への土地勘
② 顧客・要件の視点
③ 学び続ける姿勢を実績で示す
5. 未経験からエンジニアになる学習ロードマップ(要点)
強みを語る土台として、最低限の技術学習とポートフォリオは必要です。ここでは要点だけ示します。
| ステップ | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 基礎学習 | 言語の基礎(例:HTML/CSS/JS、またはインフラ基礎) | 1〜2ヶ月 |
| 小さな制作 | 学んだ範囲で動くものを1つ作る | 1〜2ヶ月 |
| ポートフォリオ化 | 制作物を公開し、説明できる状態に | 2週間 |
| 応募・面接 | エージェント併用で求人に応募 | 1〜2ヶ月 |
学習の詳しい進め方(独学 vs スクール、無料スクールの選び方、ポートフォリオの最低ライン)は、別記事の未経験からITエンジニアになる完全ロードマップで5ステップにまとめています。あわせて読むと、IT営業のあなたが何を“足せば”いいかが明確になります。
また、未経験からの転職と入社後のキャリアアップをセットで支援してくれるラクスパートナーズのように、正社員エンジニアとして経験を積みながら伸びていける選択肢もあります。学びながら実務に入りたい人は検討してみてください。
▶ 未経験からのエンジニア転職「ラクスパートナーズ」に相談する
5-2. どの種類のエンジニアを目指すか(適性マップ)
ひとくちにエンジニアと言っても種類があります。IT営業の経験との相性で選ぶと、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
| 種類 | 主な仕事 | IT営業との相性 |
|---|---|---|
| Web系エンジニア | Webサービス・アプリ開発 | SaaS営業出身と好相性(プロダクト理解が活きる) |
| インフラ/ネットワーク | サーバ・クラウド・基盤構築 | 未経験から学びやすく求人も多い |
| 社内SE | 自社システムの企画・運用 | 顧客折衝・調整力が活きる |
「どれが自分に合うか分からない」段階で構いません。学習を始めながら、エージェントに適性を相談して絞っていくのが現実的です。インフラ・ネットワークから入りたい人は、未経験からの就職に強いウズウズITやラクスパートナーズで、Web系を目指す人は制作物(ポートフォリオ)を作りながら方向を定めましょう。
どの種類でも共通して効くのは、IT営業時代の“顧客起点で考える癖”です。技術力が横並びの未経験者の中で、あなたは「誰のために、何を作るのか」を語れる。これが採用面で効いてきます。
6. 応募書類・ポートフォリオでIT営業経験を活かす書き方
書類では、営業実績の羅列ではなく“エンジニアに繋がる行動”を抜き出します。
6-1. 職務経歴書の自己PRテンプレ
IT営業→エンジニア志望・自己PRの型(コピペ可)
私はIT営業として、製品の仕組みや業界構造を理解した上で顧客に提案してきました。技術仕様の話を顧客に翻訳する中で“作る側”への関心が高まり、独学で基礎を学び、小さなアプリ(ポートフォリオ)を制作しました。顧客の課題を理解している強みと、学び続ける姿勢を、エンジニアとして活かしたいと考えています。
ポイントは「業界理解」「顧客視点」「学習の実績(ポートフォリオ)」の3点を最初の数行に凝縮すること。
6-2. ポートフォリオは“小さく・説明できる”が正解
大作は不要です。学んだ範囲で動くものを1つ作り、「なぜ作ったか」「どこで詰まり、どう解決したか」を説明できれば十分。IT営業らしく“課題起点”で作ると、それ自体が強いアピールになります。
未経験エンジニア専門の転職エージェントに、書類とポートフォリオを「これでエンジニア適性が伝わるか」見てもらうと精度が上がります。未経験特化のIT専門転職エージェント@PRO人なら、未経験可の求人を中心に、書類の翻訳ズレも一緒に直してくれます。
書類とポートフォリオが整ったら、応募は1社に絞らず複数走らせましょう。未経験エンジニアの求人は、企業ごとに「求める学習レベル」も「育成体制」もバラバラです。ウズウズIT・ラクスパートナーズ・@PRO人のように切り口の違うエージェントを併用し、紹介される求人を見比べると、自分に合う“入り口”が見つかりやすくなります。
7. 面接でよく聞かれる質問と回答例
Q1. なぜ営業からエンジニアに転職したいのですか?
A. 「売る中で“作る側”への関心が高まった。顧客の課題を理解している自分が技術を持てば、より本質的に役立てると思った」と前向きに。
Q2. 文系・未経験で技術についていけますか?
A. 「IT営業で製品や新サービスを学び続けてきた経験があり、学習の継続には自信があります」とポートフォリオを添えて示します。
Q3. 営業の経験はエンジニアで活きますか?
A. 「顧客の要望や背景を理解しているので、“何を作るべきか”を考えられます」と顧客視点を強調。
Q4. なぜ独学やスクールで作ったのがこの題材なのですか?
A. 営業で見てきた具体的な顧客課題を起点に作ったと語ると、説得力が一気に増します。
逆質問のおすすめ(エンジニア面接用)
・入社後の最初の3ヶ月で、どんなことを任せてもらえますか?
・未経験入社のメンバーは、どんな学習サポートを受けていますか?
・営業出身の視点が活きる場面はありますか?
8. やりがちなNGパターン3つ
NG①:営業実績だけを語り、技術学習の証拠がない
「営業を頑張った」だけでは、エンジニア転職では弱い。小さくてもポートフォリオで“手を動かした証拠”を見せましょう。
NG②:「営業がつらいから」という逃げの動機
ネガティブ動機で終わらせず、「作る側で課題解決したい」という前向きな軸に翻訳します。
NG③:いきなり大作ポートフォリオを目指して挫折
完璧を狙うと手が止まります。まず小さく完成させ、説明できる状態を作るのが先決です。
9. よくある質問(IT営業→エンジニア転職)
Q. SaaS営業ですが、エンジニアになれますか?
A. なれます。製品知識と顧客視点はそのまま強みです。基礎学習とポートフォリオで“学べる証拠”を足しましょう。
Q. SIerの営業でも有利ですか?
A. はい。開発の流れや業界構造を知っている点が評価されます。
Q. 何の言語から学べばいいですか?
A. 目指す職種で選びます。Web系ならHTML/CSS/JavaScript、インフラ系ならネットワークやクラウドの基礎から。エージェントに相談すると方向を絞れます。
Q. スクールと独学、どちらがいいですか?
A. 自走できる人は独学、伴走が欲しい人はスクール。詳しくは未経験ロードマップ記事の比較を参照してください。
Q. 年齢的に第二新卒でも遅くないですか?
A. 20代は未経験エンジニア採用で最も歓迎される層です。むしろ追い風です。
Q. 年収は下がりますか?
A. 一時的に下がる場合もありますが、スキルが付くほど伸びる職種です。中長期で見ると選択肢が広がります。
Q. エージェントは使うべきですか?
A. 未経験職種は“翻訳ズレ”が起きやすいので、未経験エンジニアに強い担当に書類と面接を見てもらうと成功率が上がります。
Q. 複数のエージェントを併用していいですか?
A. 問題ありません。求人と相性は担当次第なので、2〜3社を比較するのがおすすめです。
Q. 入社後はどんなキャリアパスがありますか?
A. Web/インフラ等での実務を数年積んだ後、テックリード、社内SE、プロダクト寄り(PdM)、あるいは営業知識を活かしてセールスエンジニアなど、広がりは大きいです。
Q. 働きながら学習する時間が取れるか不安です
A. 1日30分〜1時間でも、毎日続ければ数ヶ月で基礎は固まります。完璧を目指さず“小さく続ける”のが、社会人の学習では最も効きます。
10. まとめ:今夜やる3つのこと
IT営業からエンジニアへの転職は、ゼロからの挑戦ではなく、“業界知識に技術を足し算する”近道です。最後に今夜やる3つをまとめます。
今夜やる3つのこと
① IT営業で得た業界知識・顧客視点を1段落で書き出す
② 学習の第一歩(言語・スクールの方向)を決めて、明日から手を動かす
③ 未経験エンジニアに強いエージェントに無料登録し、強みの活かし方を相談する
技術はこれから付ければいい。あなたが営業で積み上げた“現場の理解”は、エンジニアの世界では希少な武器です。足し算して、自信を持って次の一歩を踏み出してください。
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執筆者プロフィール
木戸 悠介(きど ゆうすけ)
なぜキャリア?運営者。上場企業子会社での媒体広告営業を経て、25歳で第二新卒転職。営業から、より技術・プロダクトに近い営業企画へ職種転換した経験を持つ。現在は経営者としてキャリア設計に関わる傍ら、自身の転職体験と採用側の視点を混ぜた転職メディア『なぜキャリア?』を運営している。
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