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業界・職種研究

ドラッグストア・調剤薬局へ転職する|第二新卒が店舗以外の職種を知る【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約18分
ドラッグストア・調剤薬局へ転職する|第二新卒が店舗以外の職種を知る【2026年版】

〜薬剤師でなくても、担える職種があります〜

「薬に関わる仕事は、資格がないと無理」

そう考えて、この業界を選択肢から外している人は多くいます。

実際には、店舗の運営、本部の業務、資格を取ってからの販売など、複数の入口があります。そして、業界の性質上、店舗数の多い企業では人員の需要が続いています。

この記事では、業態の違いと、無資格から入れる職種を整理します。

なお、医薬品の販売に関する制度の記述は一般的な整理です。個別の判断は各企業や関係機関に確認してください。

1. 結論:押さえるのは3つ

この業界を見るときの3つの視点

ドラッグストアと調剤薬局では、業態がまったく違う

店舗職と本部職で、仕事の中身が変わる

登録販売者の資格が、入口を広げる

①を混同すると、志望動機がぼやけます。

ドラッグストアは小売業、調剤薬局は医療に近い業態です。

2. 業態の違い

同じ「薬局」でも、収益の作り方が違います。

業態主な収益仕事の性質
ドラッグストア日用品、化粧品、食品の販売小売業。品揃えと売場作り
調剤併設型ドラッグストア販売+処方箋の調剤両方の性質を持つ
調剤薬局処方箋に基づく調剤医療に近い。地域の医療機関と連携
医薬品の卸薬局や病院への供給法人向けの営業と物流

ドラッグストアの売上は、医薬品だけで成り立っていません。

日用品や食品の比率が高く、実態としてはスーパーに近い運営になります。

志望動機を分ける

  • ドラッグストアなら:小売の仕組み、品揃え、店舗運営
  • 調剤薬局なら:地域の医療への関わり、患者との接点

「薬に興味がある」だけでは、どちらにも当てはまらず伝わりません。

業界の変化を知っておく

面接で話す材料になります。

変化何が起きているか
調剤の併設が進むドラッグストアが処方箋を扱う店舗を増やしている
食品の比率が上がる生鮮を扱う店舗が増え、スーパーとの境界が薄れている
企業の統合チェーン同士の合併や資本提携が続いている
セルフ化レジや在庫管理の自動化が進んでいる

これらは各社の発表資料や決算資料で確認できます。

志望する企業がどの方向に力を入れているかを見ておくと、志望動機が具体的になります。

3. 店舗職の中身

店舗で働く場合の業務です。

業務内容
接客・レジ商品の案内、会計
品出し・発注在庫の管理、売れ筋の把握
売場作り陳列、季節の展開
医薬品の販売登録販売者または薬剤師が対応
調剤の補助調剤薬局での事務、受付

4つめには資格が必要ですが、それ以外は無資格でも担当できます。

店長までの道のり

チェーン企業では、店長までの流れが設計されていることが多くあります。

段階期間の目安担当すること
スタッフ半年〜1年接客、品出し、レジ
サブリーダー1〜2年発注、シフトの一部
副店長2〜3年売上管理、スタッフの育成
店長3年以降店舗の損益、人員配置

店長になると、店舗の損益を見る立場になります。

この経験は、他業種の店舗運営にも移せる材料になります。

4. 本部職の中身

店舗以外の職種もあります。

職種業務の内容
バイヤー・商品部商品の選定、仕入れ交渉
販売促進・マーケティング販促の企画、チラシ、アプリ
店舗開発新規出店の物件開拓
物流・在庫管理配送、在庫の最適化
人事・教育採用、研修の設計
情報システム店舗のシステム、データ活用

本部職は、店舗を経験してから移ることが一般的です。

いきなり本部で採用される求人は多くありません。

店舗から本部へ移る条件

  • 店長までの経験があること
  • 数字を扱った実績があること
  • 社内公募や異動の制度があること

「本部への異動実績はありますか」と面接で聞くと、道があるかが分かります。

5. 登録販売者という資格

入口を広げる資格です。

項目内容
何ができるか一般用医薬品の一部を販売できる
受験資格学歴・実務経験の制限は原則なし
試験都道府県ごとに実施
取得後一定期間の実務経験を経て、単独で対応できる
手当資格手当が出る企業が多い

この資格があると、採用の間口が広がります。

入社後に取得を支援する企業も多くあります。

取得のタイミング

  • 入社前に取る:応募の段階で有利になる
  • 入社後に取る:企業の支援を受けられることがある

どちらでも構いませんが、費用の支援がある場合は退職時の扱いを確認しておいてください。

なお、資格の要件や販売できる範囲は制度によって定められています。詳細は各都道府県の窓口や関係機関に確認してください。

6. 働き方の実際

小売業としての性質が出ます。

項目実際
勤務時間シフト制。早番・遅番がある
休日週休2日が中心。土日は出勤が多い
立ち仕事店舗職は基本的に立ち仕事
転勤エリア内の異動がある企業が多い
繁忙季節や感染症の流行で変動する

調剤薬局は、医療機関の診療時間に合わせるため、日曜が休みの店舗もあります。

ドラッグストアは年中無休が多く、シフトの組み方が違います。

面接で確かめること

  • 「シフトはどのように決まりますか」
  • 「転勤の範囲はどのくらいですか」
  • 「1店舗あたりの人員は何名ですか」
  • 「本部への異動実績はありますか」

2つめは、生活の設計に直結します。

他業種から入る場合の材料

小売の経験がなくても、書ける経験があります。

  • 接客の経験(飲食、アパレル、携帯ショップ)
  • 在庫や発注を扱った経験
  • シフトを組んだ経験
  • 数字の目標を持って働いた経験

「1日◯人に対応し、客単価を△円上げた」のように、数字で書ける経験が最も強い材料になります。

7. 求人票で確かめる7項目

読むべき箇所は決まっています。

項目見るところ
業態ドラッグストアか調剤薬局か、併設か
職種店舗職か本部職か
資格登録販売者が必須か歓迎か
転勤範囲の記載
シフト早番・遅番の時間帯
年間休日105日か120日かで大きく違う
キャリアの道店長までの期間、本部への道

6つめの年間休日は、業態と企業によって差があります。

シフト制の職種では、この数字が働き方を最も正直に示します。

記載がない場合

キャリアの道筋が書かれていない求人は多くあります。

「店長になられた方は、平均で何年目ですか」と聞くと、実態が分かります。

8. 志望動機の作り方

未経験からの応募では、3つを組み立てます。

要素書く内容
なぜ小売・医療の領域か前職の経験とのつながり
なぜこの業態かドラッグストアか調剤薬局かの理由
なぜこの企業か出店の方針、扱う商品、教育の設計

2つめが最も差がつきます。

小売の仕組みに関心があるならドラッグストア、地域の医療への関わりなら調剤薬局と、方向がはっきりします。

例文の骨組み

「前職ではアパレルの販売として、売場作りと在庫の管理を担当していました。1点あたりの単価が高い商材だったため、来店客数より在庫の回転を意識していました。日用品と食品の比率が高いドラッグストアでは、回転を見る視点がそのまま活きると考えています。御社は生鮮を扱う店舗を増やしていると伺い、売場作りの幅が広がる環境だと感じています。」

前職での数字の見方と、この業態を選んだ理由がつながっている形にしてください。

9. よくある質問

資格がなくても働けますか

働けます。接客、品出し、発注、売場作りといった業務は資格なしで担当できます。医薬品の販売には登録販売者または薬剤師の資格が必要ですが、入社後に取得を支援する企業も多くあります。まずは無資格で入り、働きながら取得する人が多い業界です。

ドラッグストアと調剤薬局は、どちらを選ぶべきですか

仕事の性質が違うので、関心の方向で決めてください。ドラッグストアは小売業に近く、品揃えや売場作りが中心になります。調剤薬局は医療に近く、地域の医療機関や患者との関わりが中心です。志望動機も、どちらを選ぶかで書き方が変わります。

登録販売者の資格は、いつ取ればいいですか

入社前に取ると応募の段階で有利になり、入社後に取ると企業の支援を受けられることがあります。どちらでも構いません。ただし、費用の支援がある場合は、退職時に返還を求められる規程があるかを確認しておくと、後で迷いません。

店舗から本部へ移れますか

企業によります。店長までの経験を積んでから、社内公募や異動で移る形が一般的です。面接で「本部への異動実績はありますか」と聞いてください。実際に移った人がいるかどうかで、道があるかが分かります。実績がない企業では、時間がかかる可能性があります。

転勤はありますか

チェーン企業では、エリア内の店舗異動があることが多くなります。範囲は企業によって大きく違い、市内に限られる場合もあれば、全国規模の場合もあります。求人票に記載がなければ、面接で「転勤の範囲はどのくらいですか」と必ず確認してください。

土日は休めますか

ドラッグストアは年中無休の店舗が多く、土日の出勤が中心になります。調剤薬局は医療機関の診療時間に合わせるため、日曜が休みの店舗もあります。生活のリズムに関わる部分なので、シフトの組み方を面接で確認してください。

販売職の経験は活きますか

活きます。売場作り、在庫の管理、接客はそのまま同じ業務です。特に、在庫の回転や客単価を意識して動いた経験があれば、書類に書ける材料になります。数字を使って、どう考えて何をしたかを具体的に書いてください。

店長になるまで、どのくらいかかりますか

企業と本人の進み方によりますが、3年前後を目安としている企業が多くあります。面接で「店長になられた方は、平均で何年目ですか」と聞くと、実態に近い答えが得られます。店舗数が増えている企業ほど、早く任される傾向があります。

10. まとめ:業態と職種を分けて考える

今週やる3つのこと

ドラッグストアと調剤薬局のどちらを見るかを決める

前職で数字を見て動いた経験を、具体的に書き出す

求人票で、転勤の範囲と年間休日を確認する

薬剤師でなくても、この業界には複数の入口があります。

ただし、業態と職種で仕事の中身がまったく変わります。どちらを選ぶかを先に決めてから、企業を見てください。

なお、医薬品の販売や資格の制度に関する記述は一般的な整理です。個別の判断は各企業や関係機関に確認してください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。